データ取得における生産性と安全性を向上
40分で600mのトンネルを安全にスキャン
プロジェクト:ドイツのエルベトンネルでの高速・安全なキネマティック・リアリティキャプチャ
顧客:dhp:i
製品:Leica ProScan
目的:3次元レーザースキャナーを使い、移動しながら3本の古いトンネルをスキャンすることで文書化。エルベトンネルの管理者に最新で正確な資産文書を提供しました。
3次元レーザースキャナーを使い、移動しながら3本の古いトンネルをスキャンし、エルベトンネルの管理者に最新で正確な資産文書を提供しました。以前は相当な混乱なくしては実現しえませんでしたが、Leica ProScan は、一夜のタイトなアクセス制限だけで、地下環境のマッピングを迅速・正確に行うことができます。
北ヨーロッパのインフラで最も重要なものの1つは、エルベ川面から約28メーター下に位置する、ハンブルクのエルベトンネルです。A7 アウトバーンの一部として、ハンザ同盟都市ハンブルクの南部と北部とスカンジナビアの国々とヨーロッパの大都市を結びます。トンネルは、長さ約 3.3km で、約1,000 m は河床の下を通過します。ピーク時は、145,000台の自動車およびトラックが毎日、4本のトンネルを通り抜けます。
この重要な交通ルートの将来的な安全性を確保するため、2009年から2013年の間に高速トンネルの設備と運営の最新のガイドラインに従って3本の古いトンネルのリノベーションが行われました。州立ジオインフォメーション調査事務所は、ハンブルクの Dr. Hesse und Partner Ingenieure (dhp:i) にモバイル 3次元レーザースキャナーによるすべてのトンネルの文書化を委任しました。その目的は、エルベトンネルの管理者(LSBG、国家道路橋梁治水事務所)に最新の正確な資産目録の文書化を提供することでした。
ジオレファレンス情報は、エルベ・トンネルのプランニング、設計、構築そして管理プロセスのメンテナンスおよび修理のサポートなどに、および将来の BIM(ビルディング・インフォメーション・モデル)の根拠として必要となります。
この目的のために、トンネルの形状に加えて、さらに数センチメートルの精度でトンネル内のすべてのオブジェクトおよび設備を記録しなければなりませんでした。これには次のような、インフラと安全装置を含んでいました:
- 輸送設備
- 非常口
- 避難経路標識
- 緊急電話およびオペレーション事務所
- 防火システム
- 通気孔
- 照明装置
- カメラ
- 拡声器および、
- テレマティックス用センサーおよび操作テクノロジー、
これらは合計200を超える異なる3Dオブジェクトでした。
ハンブルクおよびその周辺の交通にとってエルベトンネルは非常に重要で、適切な方法を選択することこそが、調査に伴う通行止めを最小限度にとどめることになります。したがって、午後10時から午前5時の間の交通量の少ない時間帯で、一度に閉鎖できるのはトンネル1本だけであることは当初から明らかでした。
モバイルレーザースキャニングによる測量に対するクライアントからの入札招待入札のプロセスでは、さまざまな業者の車載型およびとモバイル・スキャニングシステムが評価・検討されました。選定の最終段階で決定が下され、p3d systems GmbH の ProScan Tシリーズ・システムが選ばれました。多数の機能に加えて、Leica ScanStation P15 を簡単に搭載でき、高速・高精度にデータが取得できることが優位になりました。
「dhp:i のモバイルスキャンニングシステムは、最高の正確さだけでなく、トンネル構造全体のデータを完璧に取得することを保証します。私たちは、データ品質を信頼でき、同時に、この重要なトンネルの通行止め期間を最小限にできると考えました。」とプロジェクトの責任者である、市の測量調査部門のエンジニアおよびマネージャーのベルンハルト・チースリクは言います。